『寝取られ男のラブ♂バカンス』『情愛と友情』

2009年04月02日

『ウォッチメン』


時は1985年、米ソ冷戦時代。核戦争への緊張が高まるなか、かつて政府の元でも活躍したヒーロー、コメディアン/エドワード・ブレイク(ジェフリー・ディーン・モーガン)が殺害される。キーン条例によりマスクを脱ぐことを余儀なくされたヒーローたちのなかで、その後もただひとりひそかに活動を続けていたロールシャッハ/ウォルター・コバックス(ジャッキー・アール・ヘイリー)は、コメディアンの死がヒーロー狩りではないかと疑う。彼はかつての仲間にそのことを告げ、捜査を開始する。


ヒーローたちの過去を振り返るかたちで物語は進んでいきます。163分あっという間でした。話が進むにつれどんどん興味が沸いてきます。構成も良かったし、映像的にも文句なしですね。さすがザック・スナイダーです。センスの良さを感じました。

そして今まで観てきたヒーロー映画ってなんだったのかなとさえ思ってしまう気がします。なんて皮肉な、でも悔しいくらい納得させられる結末でした。そして、ヒーローとは何か。ウォッチメンはそれを問いかける、素晴らしい人間ドラマでもあります。

ただ映画を観るにあたってやはり前知識は必要かも。キャラクターの名前を覚えるだけでもずいぶん違うと思います。しかし激しい暴力シーンやホラー並みにグロいシーンが多々ありますので、覚悟してご覧下さい。そうそう、客席は7割ほど埋まってたのですが、163分だれひとりとしてお手洗いに立つ人はいませんでした。

以下、キャラクターについての個人的感想です。

まずコメディアン。暴力的なキャラで、個人的には好きになれませんでした。初代シルク・スペクター(カーラ・グギーノ)をレイプしようとしたり、自分が妊娠させた女性を殺したり。許しがたいです。でも悪役ってわけでもないんですよね。

ロールシャッハは複雑な過去の持ち主。そして6人のなかで最も正義を貫く男。カッコよかったです。絶対に妥協はしない!というのが彼の姿勢ですが、私としては妥協して欲しかった・・。“命をかけてまで”正義を貫くところは泣きそうになりました。このロールシャッハ役のジャッキー・アール・ヘイリーがほんとに渋い!

かつてロールシャッハとコンビを組んで活躍していたナイトオウル/ダニエル・ドライバーグ(パトリック・ウィルソン)は、マスクを脱いでからはずっとモヤモヤし、体も太り、しがないおっさんになってしまってます。しかしながら最も人間味あふれるキャラクターで、見ててホッとする感じでした。そんな彼が再びマスクをつけた時からもうワクワクしっぱなし♪そして南極のシーンで登場する寒冷地用スーツがこれまたカッコいいのだ!

そしてコメディアン殺害事件後、ナイトオウルといいコンビになるのがシルク・スペクター/ローレル・ジェーン・ジュスペクツィク(マリン・アッカーマン)。女だと思ってなめてかかってきたギャングを片っ端から倒していくところがめちゃくちゃカッコいい!

そんなシルク・スペクターの元カレであるDR.マンハッタン/ジョン・オスターマン(ビリー・クラダップ)は実験中の事故で特殊な体になってしまった人物。ウォッチメンのなかで唯一の超人。それゆえ思考が宇宙規模なので、言ってることがよくわかりません。それにひとりにしてくれと言って火星にテレポートしちゃうし、体を巨大化したり分身したり、とにかく何でもできるんですこの人。人間性を失いつつあるなかでの火星でのシルク・スペクターとの会話はとても感動的でした☆

そして最後に私の大好きなオジマンディアス/エイドリアン・ヴェイト(マシュー・グード)について。ヒーローを引退してからは実業家として成功をおさめています。ミステリアスで飄々としてるヴェイトが大好きなんですよね~☆そしてDR.マンハッタンを除く5人、つまり人間のヒーローのなかで最強です。めちゃ強いです。この人に勝てる人はいないんじゃないかしら?また肉体的に優れているだけでなく「世界一賢い男」と呼ばれるヴェイト。彼はたしかに賢かった!!!

(原題 『Watchmen』 2009年)



シネマな生活 at 21:04│映画 【あ】・【か】 
『寝取られ男のラブ♂バカンス』『情愛と友情』

© 2006 シネマな生活